様々な顧客と関係性を持って仕事をするコンサルタント。これまでキャリアを重ねてきて、さらなるキャリアアップを目指して転職を考える時、どのような会社が候補になるでしょうか?
コンサルタントとしてのキャリアアップを狙っている人が、次のステップとしてローランド・ベルガーという名前をあげる方も増えています。
ローランド・ベルガーはドイツに本社を置くコンサルティングファーム。
ヨーロッパ発祥ということもありアメリカ系コンサルティングファームとは少し異なる企業文化を持つと言われている会社です。
目次
ローランド・ベルガーはどんな会社?(企業情報)
社名 | 株式会社ローランド・ベルガー |
本社所在地 | 東京都港区赤坂1-12-32 アーク森ビル23F |
代表者 | 代表取締役社長 シニアパートナー 長島聡 |
設立 | 1991年 日本法人設立 |
資本金 | 非公開 |
売上 | 非公開 |
従業員 | 約100人 |
事業内容 |
|
職種と仕事内容
ローランド・ベルガーが中途採用として募集している職種は大きく分けて3種類です。
時期によって異なるため、常時募集しているとは限りませんが、採用ポジションとして用意されている一例としては下記の3種類があります。
- アントレプレナーシップを持つ若手
- チャレンジ精神を持つコンサルタント経験者
- 経営戦略コンサルタント(MBAフルタイム)
の3職種です。これらの3職種それぞれで求められる経験は下記の通りです。
- アントレプレナーシップを持つ若手
民間事業会社や官公庁などで3年以上の実務経験 - チャレンジ精神を持つコンサルタント経験者
戦略コンサルティングファームで1年以上の実務経験 - 経営戦略コンサルタント(MBAフルタイム)
フルタイムのMBAコース、及びそれに準ずる修士課程・博士課程の最終学年に在学中の方。MBA取得前の実務経験として、企業や官公庁で3年以上10年未満の経験
従業員の平均年齢
ローランド・ベルガーの平均勤続年数は5年〜10年。
したがって、従業員の平均年齢は28歳〜35歳前後ということになります。
ただし、中途採用を行っているため、想定される平均年齢はあくまでも「想定」の平均値だということは考慮しておく必要があります。
労働環境
ローランド・ベルガーの福利厚生は代表的なものとして以下のものがあります。
例としては、
- 語学学校補助金制度
- オフィストランスファー制度
- 会員制高級ホテルの割引制度
- 借上げ社宅制度
などがあります。
プロジェクトにもよりますが、労働環境は総じて良好です。プロジェクトの締め切りなどが迫っていない限りは定時直後で退勤可能。その後社員同士で交流することもあります。
ただし案件によっては資料作成や打ち合わせが夜遅くまで行われることもあります。その意味ではメリハリのある労働環境だと言えるでしょう。
多くのコンサルティングファームの勤務環境は同様のものですから、ローランド・ベルガーの環境は一般的なコンサルティングファームの勤務環境と同じだと考えることができます。
年収レベルも他業種より高く、手応えの多い仕事を行える。そしてワーク・ライフ・バランスも取れているというのがローランド・ベルガーの最大の魅力です。
英語は必要?
ローランド・ベルガーへの転職に際して、英語は必ず必要になると言っても過言ではありません。
どの職種に関しても最終的に英語力が求められるため、最低でもTOEIC700点以上の英語力が求められます。
一般的にはビジネスレベルで必要な英語力をTOEICの点数で判断すると700点〜800点程度だと言われています。
また、日本企業で海外赴任候補者となるTOEICの基準点を650〜700点と考えている企業がほとんどです。
ローランド・ベルガーに中途採用で入社を希望する場合は、TOEIC700点以上をマークしているべきです。
ローランド・ベルガー平均年収
外資系コンサルティングファームの多くがそうであるように、ローランド・ベルガーの年収も日本企業と比較して高目に設定されており、全社員の平均年収としては1,000万円です。
20代社員の平均年俸が1,000万円前後ですから、中途採用であっても一般的な日本企業の平均年収を上回る金額であることがわかります。
通常年俸にプラスして成果報酬型のインセンティブも用意されています。プロジェクトの成果によってはインセンティブだけで1,500万円を受け取るコンサルタントも珍しくありません。
一般企業の役職者にあたるポジションの年俸が1,600万円〜2,300万円にもなるため、給与レベルとしては非常に高い会社であることがわかります。
ローランド・ベルガーの求人情報
ローランド・ベルガーの求人情報をご紹介します。
公開求人はある?
ローランド・ベルガーの公式サイトでは下記のように採用ポジションを公開しています(※募集職種は一定ではありません)。
- アントレプレナーシップを持つ若手
- チャレンジ精神を持つコンサルタント経験者
- 経営戦略コンサルタント(MBAフルタイム)
ただし、詳細な就労条件などは公開されていないため、細かい条件は実際に応募して面接を実施できた際に確認するしかありません。
採用大学実績
東大、京大、東工大、早稲田、慶應などのいわゆる上位大学の出身者が多いですが、早稲田や慶應以外の上位私立大からの入社実績もあります。
ローランド・ベルガーの日本法人は1991年に設立されているため、日本市場での活動実績は十分な会社です。
順調にクライアントや案件数を伸ばし、実績を積み重ねている企業ですが、企業は常に成長を求めるものです。そのため基本的には応募者の能力ベースによる採用活動を行っていると考えられています。
採用人数
ローランド・ベルガーの新卒採用人数の実際については公開されていません。採用人数も年次により変化しますので一律ではありません。
ローランド・ベルガー日本法人の社員数が100名前後だとされていますので、新卒の採用人数も若干名であることは明らかです。
中途採用の人数も明確には決まっておらず、部門やプロジェクトごとの欠員状況や新規プロジェクトの必要人数などに応じて若干名の採用計画が組まれます。
一般的に、中途採用は大量に採用を行うことは多くありません。
ピンポイントで必要な能力を持つ人材を探しているケースがほとんどなので、狭き門であることには疑いありません。
ローランド・ベルガー入社にはどんな面接をするの?
ローランド・ベルガーは入社にあたってどのような試験や面接を行うのでしょうか?
【一次選考】筆記試験
ローランド・ベルガーの一次選考は筆記試験となっており、計数・言語・英語能力を図る筆記試験が行われます。
具体的に選考のポイントとなるのは
- 計数
グラフなどを見て正しい情報を読み取る能力があるかどうか - 言語
文章などを見て論理的な正誤を見分ける能力があるかどうか - 英語能力
英語の短文を読み、関連する設問に答える英語力があるかどうか
の3点です。
もちろん、毎回同じ内容の筆記試験内容になるとは断言できませんが、一つの実例としては上記の3ポイントがあげられます。
外資系コンサルの面接で過去どのような面接が行われたかの過去問集のような書籍も販売されていますので、それらを参考に準備をするのも効果的です。
【1次面接】一般面接+ケース面接
1次面接は一般面接と合わせてケース面接が行われます。一般面接としては、自己紹介や過去の職務経歴の中でどのような努力を行い、どのような成果を上げてきたかという部分を中心に質問されることがほとんどです。
ケース面接としては面接官との話の中で課題が設定されたり、一般的なケース課題が設定されることもあります。
ケース面接の課題についてはコンサルタントとしての資質をより深く見極める意図があるため、新聞記事を使ったケース面接が行われることもあります。
また、他人と話をしていて論理的に理解しやすく話す能力も見られることになります。ここでコンサルタントとしての能力を分析されるのです。
例えば
- ケース課題の内容について賛成か反対か
- メリット・デメリットについての説明
- 賛成の場合、デメリット解消のための施策はあるか
- 反対の場合は代替案として何が考えられるか
など実際的な質問をされます。
面接官は現役のコンサルタントです。知識の競争をしても意味がないので、面接内容についてコンサルタントとディスカッションしていくような心構えでいるのが得策です。
コミュニケーション能力を見るために、面接官は様々な話題や質問をケースイバイケースで行います。それらの質問に対して建設的な答えやディスカッションができるように準備しておきましょう。
【最終面接】最終意思確認的な面接
中途採用の場合はこの最終面接が入社に向けての最終意思確認となる可能性があります。
場合によっては3回目の面接が設定されることもありますが、ケースバイケースであるため一概には言えません。
多くの場合、最終面接ではコンサルタントという職業に関しての理解が十分でるかどうかや、応募者と職務の現実間でギャップがあるかないかという点が見られます。
中途採用の場合、これまでのビジネス経験を新しい職場でも活かしていくことが求められます。
- これまでの職歴や活動の中でリーダーを努めた経験がどの程度あるか
- その際にどのようなことを意識していたか
- 役割はどのようなものだったか
- さらには特定分野での際立った活躍や実績があるかどうか。
さらにはローランド・ベルガーに入社した後にはどのようなキャリアを歩みたいかなといった質問が面接中に行われます。
ローランド・ベルガーが求める人材
中途採用枠でローランド・ベルガーに入社しようとした場合、どのような人材であることが求められるのでしょうか?
ローランド・ベルガーのウェブサイトや様々な資料を読み解いてみると、考えられる人材としては下記のような人物像になると思われます。
- ローランド・ベルガーの経営戦略を理解できる
- 「結果を出す」という行動に対して熱意がある
- 論理的に思考し、答えを導き出せる能力がある
自分の中にしっかりとローランド・ベルガーで働くことの意味や理由を持っている人物、なおかつ現状に対する問題意識を持っている人物が求められる傾向にあります。
ローランド・ベルガーに転職する難易度
ローランド・ベルガーへの転職難易度は高いです。
新卒でも日本で有数の偏差値の高い学校から採用をしており、中途採用となるとそれなりの実績が求められます。
また、いくら頭が良いとはいえコミュニケーション能力がなければ面接を通過することはできません。
いざ転職を志すのであればしっかりと準備をしておくことが大切です。
ローランド・ベルガーに転職する理由
あなたがローランド・ベルガーに転職したいと思う理由はなんでしょうか?
ローランド・ベルガーは決して勤続年数が長めの会社ではありません。
平均しても5年〜10年程度の勤続年数であることがほとんどなので、定年まで勤めるという社員はほとんどいません。
経営層に近づくにつれて役職と年収は上がっていきますが、そこに到達するまでにかかる時間を考えるとローランド・ベルガーへの入社とゴールと考えるのか、それともステップアップの途中として経験を積む場と考えるのかをはっきりさせておくべきです。
コンサルティングファームは一つのプロジェクトが長期に渡ることもあり、なおかつ仕事のボリュームも大きなものになることがあります。
体力的にも厳しいプロジェクトがあるかもしれませんし、だからこその高額報酬であるとも考えられます。
経験を積んで次に活かすためにあえてその道を選ぶのか、あるいはローランド・ベルガーでのキャリアを形成して経営層に近い考え方をどんどん吸収して学んでいくのか。
どちらにしても、自分の目的意識を明確にしておくことが求められます。
ローランド・ベルガーの転職まとめ
ローランド・ベルガーへ中途採用で転職することを目指すのは簡単ではありません。そして簡単ではない目標を実現するためにはしっかりとした準備が必要になります。
となると、やはり一人で準備するより何らかのサポートです。転職・就職エージェントに登録してアドバイスをもらいながら転職活動をするのもいいのですが、並行して各種セミナーなどに参加してスキルアップのきっかけを得ることも有効です。
これまでの経験を活かしてさらにステップアップを狙う場合には、これまで以上の知識を身につけていく必要が出てきます。
自分が今まで持っていなかったものを身につけることを一人で実現するのは難しいものです。
もしセミナーなどでそのヒントやきっかけを得ることができれば、コンサルタントとしてのキャリアを積んできた方なら未経験者よりもステップアップするまでの時間は短縮できるでしょう。
ぜひコンサルタントとしてのキャリアップセミナーなどの利用を検討してみてください。
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