コンサルティングファームは積極的に中途採用の募集をしています。
そのため、新卒時にコンサルタントに就職できなくても、転職によりそのチャンスを掴む可能性も少なくありません。
実際、若者を中心として多くの優秀なビジネスマンがコンサルタントへの転職を希望しています。
では、コンサルタントへの転職理由としては、どんなものが多いのでしょうか。
この記事で詳しく解説していきます。
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目次
異業種からコンサルタントへの転職は可能
コンサルティングファームへの転職で1つ特徴的なのが、異業種からでも転職ができるということです。
メーカー、金融、公務員、教員、医療現場など、様々なバックグラウンドをもった人材がコンサルティングファームには集まっています。
そもそもなぜ、異業種からコンサルティングファームへの転職が可能なのか、大きな理由を3つ紹介します。
コンサルティングファームは未経験も歓迎
コンサルティングファームでは、その募集に際して「経験不問」としているケースが少なくありません。
多くの場合、経験の有無に関わらず、その人材がしっかりと成果を生み出せるのか、また会社に貢献できるのかというポテンシャルを重視しているためです。
実際に、とあるコンサルティングファームの中途採用者の出身業界の内訳を見ると、コンサルタント経験者は3割にも満たないというデータもあります。
コンサルティングファームへの転職を志す際に大切なのは、経験の有無ではなく、自分のビジネスマンとしてのスキルや専門性の高さ、そして人間的魅力などです。
もちろん、コンサルタントの経験が転職に際してマイナスに作用することはありません。
コンサルタントの多くは中途採用者
コンサルティングファームの従業員は、新卒入社よりも中途採用者の方が多いというのが業界全体の傾向です。
中には、中途採用者が8割以上を占めている会社もあります。
これだけ中途採用者が多いのには、以下のような理由があります。
日本人は転職することに躊躇いがあるというのは有名な話ですが、コンサルティング業界においてそれは当てはまりません。
コンサルタントの求人は通年行われている
コンサルティング業界は、他の業界と比較してもかなり人材の流動性が高い業界です。
平均勤続年数が1ケタ台であることも多く、従業員の平均年齢が30歳前後である会社も少なくありません。
この傾向は、特に外資系コンサルティングファームで顕著です。
つまり、新卒で入社する社員も、3年など短期間で辞めていくケースが多いということです。
もちろん、従業員が辞めていくだけでは、いつか会社は回らなくなります。
そのため、補充をするという意味で、中途採用が必要になるのです。
もちろん、コンサルティングファームとしても、より優秀な人材を獲得したいという思いも常に持っています。
特に、新規のプロジェクトがローンチされた際には、その分野での専門性がある人材は不可欠です。
以上のような理由から、多くのコンサルティングファームが通年で中途採用の求人を出しています。
コンサルタントに転職をする難易度
コンサルティングファームは、慢性的な人手不足の状態です。
しかし、求職者が自由にファームを選択できるレベルかと言われれば、決してそんなことはありません。
競争倍率は高い
あまり有名ではないコンサルティングファームやシンクタンクへの転職を目指す場合には、倍率は高くありません。
しかし、アクセンチュアやボストンコンサルティング、デロイトなどの上位のコンサルティングファームを目指す場合、その競争倍率は500倍にも及ぶと言われています。
もちろん、どんな求人がどんなタイミングで出ているのか、というタイミングも重要です。
タイミング次第では、優秀な競争相手がいない状態で選考を進めることもできます。
しかし、総じて競争倍率は非常に高く、簡単に内定を勝ち取ることができないのが現状です。
特定分野での専門性が求められる場合が多い
コンサルティングファームの中途採用は、特定の分野での専門性を持ったプロフェッショナルの人材を求めているのが一般的です。
社会人としての実務経験がある人間を長い目で見て育てるという視点ではなく、即戦力という視点で見ています。
そのため、募集している職種に関連した専門性を有していることが応募条件となっていることも少なくありません。
コンサルティングファームへの転職を志す場合には、求人の有無に関わらず、自分が活躍したい分野をイメージして、専門性を身に着けておく必要があります。
なお、求人内容によっては、ビジネスレベル以上の英語力が求められることもあります。
コンサルタントに転職するメリット
コンサルタントの人気が高い理由は、コンサルタントになることで、様々なメリットを得られるためです。
具体的にどのようなメリットがあるのか、詳しく紹介します。
ビジネスマンとして大きく成長できる
コンサルタントとして仕事をしていると、他の業界とは比にならないスピード感でスキルアップを図ることができます。
若手の段階でも、任される仕事は単純なタスクや雑務ではなく、様々なビジネススキルを総動員しなければならないものばかりです。
具体的に身につくスキルとしては、以下のようなものがあります。
- 論理的思考力
- ドキュメンテーション能力
- プレゼンテーション能力
- コミュニケーション能力
- 情報収集能力
- 情報処理能力
- 多角的な視野
- 幅広い価値観
- 事務処理能力
- マネジメント能力
日々コンサルタントの仕事をしていれば、特に意識せずとも自然に身についてくるものばかりです。
ビジネスマンとして求められる多くのスキルを、高いレベルで習得することができるため、コンサルタント出身者は転職市場においても高く評価されます。
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給与水準が高い
コンサルティング業界は、他の業界と比較して給与水準も圧倒的に高いのが特徴です。
多くの日系企業では、新卒社員の年収は400万円弱ですが、コンサルタントの場合は、1年目から600万円という年収になるケースも少なくありません。
さらに、昇給のスピードも速く、優秀なコンサルタントならば20代のうちに1000万円を達成することもあります。
日系企業は年功序列の風潮が強いため、何十年も会社に居続けなければ1000万円に到達しないのが普通です。
それがたったの数年で叶えられる可能性があるわけですから、この給与水準の高さはコンサルタントの大きな魅力です。
裁量権を持って仕事ができる
コンサルタントは若手のうちから、裁量権をもって仕事ができることも大きな特徴です。
良くも悪くも個人主義の風潮が強いので、上司に言われた通りにやるとか、マニュアルに従っていればいいという環境で働きたくないという方には、コンサルタントがおすすめです。
優秀なビジネスマンと仕事ができる
前述の通り、コンサルタントになるためにはかなり高い競争倍率を勝ち抜かなければなりません。
実際に、出身大学を見てみると、東京大学や京都大学、慶応義塾大学など名だたる高学歴の出身者ばかりが在籍しています。
そのため、コンサルタントとして働いている人は優秀なビジネスマンばかりです。
英語圏で生活してれば自然と英語が身についてくるように、優秀なビジネスマンに囲まれて仕事をしていれば、自然と自分も優秀なビジネスマンへと成長することができます。
コンサルタントに転職するデメリット
コンサルタントの仕事には、もちろんデメリットもあります。
一般的な日系の事業会社とはかなり性質が異なるため、ただ一般企業で働くと考えているとコンサルティングファームが合わない人もいるでしょう。
具体的なデメリットを4つ紹介します。
激務は当たり前
コンサルタントは、長時間労働は当たり前です。
特に納期前などの繁忙期には、月間の残業時間が100時間を優に超えることも少なくありません。
裁量労働制を採用している会社も多く、残業代が発生しないこともあります。
コンサルティングファームに勤めるならば、生活面はある程度犠牲にするという覚悟が必要です。
成果主義のプレッシャーが大きい
多くのコンサルティングファームは、成果主義を徹底しています。
個人の成長は二の次で、大切なのはとにかく成果です。
成果を出せなければ、クライアント企業の業績が傾き、最悪の場合には倒産するかもしれません。
芳しい成果を出せていない場合には、上司からの厳しい詰めも覚悟する必要があります。
中途採用の場合、研修はないのが普通
中途採用者は即戦力として期待されて入社します。
そのため、コンサルタントとしてのいろはを教わるような研修の機会はなく、いきなり現場にアサインされるのが一般的です。
新卒入社の場合にも、他の日系企業と比べて研修の期間が短いのが通例です。
戦力にならなければすぐにクビになることもある
コンサルティング業界は、非常に人材の流動性が高いということは説明しました。
それは、「Up Or Out」と言って、昇格するか、解雇かという厳しいルールがあるためです。
これは、成果を出せば昇格、出せなければ解雇というシンプルなルールで、外資系コンサルティングファームが多く採用しています。
日系ファームの場合には、いきなり解雇されるということはありませんが、成果を出せなければ昇進はできないのが通例です。
コンサルタントへの転職理由
良い面も悪い面もあるコンサルタントの仕事ですが、転職希望者は具体的にどのような理由でコンサルタントへの転職を希望するのか、紹介します。
ステップアップにつながる
この記事でも説明した通り、コンサルタントの仕事を通じて、ビジネスマンに必要な様々なスキルをハイレベルで習得することができます。
例え短期間しかコンサルティング業界で働かないとしても、得たスキルや経験は間違いなくその後の仕事人生にプラスになるものばかりです。
関連記事:コンサルタントのキャリアパスとは【優秀な人材が歩む次のステップ】
市場価値が高まる
コンサルタント出身者は、ハイレベルなビジネススキルを有していることが期待されます。
そのスキルは、どの業界でも汎用的に生かされるものばかりです。
そのため、コンサルタント出身者の転職市場での価値は非常に高く評価されます。
同じ業界に転職する場合のみならず、他の業界に転職する場合にも、高待遇での内定を勝ち取れる可能性も高くなります。
高い年収がもらえる
コンサルタントの魅力の最たるものが年収の高さです。
他の業界で働く同年代よりも年収が低いということは、まずありえないでしょう。
志望理由として年収の高さを前面に押し出すわけにはいきませんが、本音の部分では、年収の高さを理由にコンサルタントを志望する人も少なくありません。
やりがいのある仕事ができる
コンサルタントの仕事に単純作業はありません。
常に自分の頭で考えていく必要があります。
当然、難易度の高い仕事ではありますが、その分やりがいを感じることもできます。
他の日系の大手企業では、とにかく単純なルーチンワークばかりで、仕事に一切面白さを感じられないという人も少なくありません。
しかし、コンサルタントは「暇」「つまらない」という感情とは無縁です。
コンサルタントへの転職面接で話すべきこと
コンサルタントへの転職を実現させるためには、面接試験を突破しなければなりません。
では、具体的に面接においてどのようなことを話すべきなのか、詳しく紹介します。
前の会社を辞めた理由
コンサルティング業界に限らず、どの業界においても前の会社を辞めた理由は必ず聞かれます。
どのような理由であれ、マイナスな表現にするのは控えましょう。
コンサルティング業界の顔を立てるために、前の会社に批判的な発言をするのも逆効果です。
必ず前向きな言葉で話すようにしてください。
表情なども含めて、前向きな姿勢を見せることで、高い評価を得られることもあります。
コンサルティング業界を選ぶ理由
面接官としては、なぜコンサルティング業界を志望するのか、ということだけではなく、本当にコンサルティング業界の厳しさを知り、その中で働く覚悟があるのか、ということも知りたいところです。
それを、「コンサルティング業界を選ぶ理由」という質問を通じて紐解いていきます。
言い方によっては、前の会社や前の業界を否定するようにも捉えられかねませんので、注意してください。
この会社を選ぶ理由
数あるコンサルティングファームの中で、なぜこの会社を選んだのか、ということも問われます。
転職希望者の場合には、「関わりたい案件での募集があったから」というのが大きな理由になるでしょう。
しかし、それだけではなく、その企業の理念やプロジェクトなどに対する共感を示すことも大切です。
そのため、面接に臨む際にはしっかりと企業研究を深めておかなければなりません。
過去の経験やスキルから、どんな貢献をしてくれるか
コンサルティングファームにとって、社員を雇用することは「投資」です。
投じた金額以上にリターンを得られると見込まれなければ、内定を勝ち取ることはできません。
そのため、
- 自分がどんな人材なのか
- どのような経験やスキルがあるのか
- その会社でどのように生かせるのか
ということをアピールしていく必要があります。
面接は自分という商品の営業の場です。
つまり、営業力をどれだけ有しているか、ということもテストされる場になります。
コンサルタントへの転職を成功させるために自分の価値を高めよう
コンサルティングファームは常に中途採用の募集をしています。
しかし、非常に競争倍率が高いため、転職を成功させるのは簡単なことではありません。
面接に向けて、万全の準備をしておくことが求められます。
しかし、自分一人だけで準備を進めるのには限界があるのも事実です。
そこで、コンサルタントへの転職希望者におすすめしたいのが、セミナーの受講です。
セミナーを受講することで、コンサルタントへの転職を実現させるために必要なスキルの向上を図ることができます。
自分のビジネスマンとしての価値を高めることが、コンサルタントへの転職の一番の近道です。
是非、セミナーの受講を検討してみてください。
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