コンサルタントとしてキャリアを重ねてきて、さらなるキャリアアップを目指そうと思った時、目標とする会社がいくつか出てきますよね。
その一つにマッキンゼー・アンド・カンパニーの名前をあげる方もいることでしょう。
コンサル業界では誰もが知る大手企業ですから、業界人としてマッキンゼー・アンド・カンパニーで働くことに憧れを抱き、目標とする方も多いはずです。
今回はマッキンゼー・アンド・カンパニーへの転職についてご紹介します。
目次
マッキンゼー・アンド・カンパニーはどんな会社?
社名 | McKinsey & Company |
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本社所在地 | 東京都港区六本木1-9-10 アークヒルズ仙石山森タワー |
設立 | 1975年 |
資本金 | 非公開 |
売上 | 約8000億円(2017年度) |
従業員 | 17000人(全世界) |
事業内容 |
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公式サイト | https://www.mckinsey.com/jp |
職種と仕事内容
マッキンゼー・アンド・カンパニーにおける職種は、保有する資格やそれぞれが歩んできたキャリアによって異なります。
採用ポジションとして用意されているのは
- ビジネスアナリスト
- アソシエイト
- インプリメンテーションコンサルタント
- デジタル・マッキンゼー
- オペレーションスペシャリスト
- ケーパビリティ・アンド・インサイト・アナリスト
- サマーアソシエイト
の7職種です。
従業員の平均年齢
マッキンゼー・アンド・カンパニーの平均勤続年数は5年〜10年だと言われています。
したがって、従業員の平均年齢は28歳〜35歳前後だと考えられています。
ただし、マッキンゼー・アンド・カンパニーも中途採用を行っているので、あくまでも想定される平均年齢は「想定」の平均値だということは考慮しておく必要があるでしょう。
労働環境
マッキンゼー・アンド・カンパニーの福利厚生は日本企業と比較しても充実度が高いと言われています。
例としては、
- 昼食代等、一部の食事代補助
- オフィス内のドリンクは全て無料
- 帰宅時のタクシー利用時にはタクシー代支給
- わずかな在職期間でも退職金支給
などがあります。
コンサルティングファームであるという性質上、クライアントとの会議や打ち合わせの時間がいつになるか不透明なこともあります。
ですので、残業が無いかというとそうではないようです。むしろ、タクシーで帰宅する必要性が出ることもあるということから、タクシー代が支給されると考えるのが自然でしょう。
しかし、年収レベルは他の追随を許さないほど高く、手応えの多い仕事を行うことができるのがマッキンゼー・アンド・カンパニーの最大の魅力です。
英語は必要?
例えばマッキンゼー・アンド・カンパニーの新卒採用にあたってのFAQでは
と書かれています。
しかし、入社後には必要な英語研修や語学留学制度があるとも書かれていますし、「今後のキャリア形成で英語は欠かせないスキルだと考えている。」と明記されています。
したがって、中途採用でマッキンゼー・アンド・カンパニーに転職を希望するのであれば英語を習得していることはほぼ必須になると考えておいたほうがいいでしょう。
一般的にはビジネスレベルで必要な英語力をTOEICの点数で判断すると700点〜800点程度だと言われています。
また、日本企業で海外赴任候補者となるTOEICの基準点を650〜700点と考えている企業も多いようです。
マッキンゼー・アンド・カンパニーに中途採用で入社を希望する場合は、TOEIC700点を確保していることを前提にしたほうがいいでしょう。
マッキンゼー・アンド・カンパニーの平均年収
マッキンゼー・アンド・カンパニーの初任給は年収700万円(ボーナス込)と言われており、一般的な日本企業の初任給と比較した場合、非常に高めに設定されているようです。
また、入社5年目社員の平均年収は1,500万円(ボーナス込)と言われていて、入社10年目社員になると平均3,000万円〜5,000万円という非常に高い給与レベルであることが知られています。
しかしマッキンゼー・アンド・カンパニーのような外資系コンサルティングファームの場合、「Up or Out」と呼ばれる厳格な成果主義が取られていることが多く、入社後10年間勤続する社員は全体の1割程度だとも言われています。
マッキンゼー・アンド・カンパニーの求人情報
マッキンゼー・アンド・カンパニーの求人情報を調査しました。
公開求人はある?
公式サイトでは下記のように採用ポジションを公開しています。
- ビジネスアナリスト
- アソシエイト
- インプリメンテーションコンサルタント
- デジタル・マッキンゼー
- オペレーションスペシャリスト
- ケーパビリティ・アンド・インサイト・アナリスト
- サマーアソシエイト
ただし、詳細な就労条件などは公開されていないため、細かい条件は実際に応募して面接を実施できた際に確認するしかないようです。
採用大学実績
東大、京大、東工大、早稲田、慶應などのいわゆる上位大学の出身者が比較的多いと言われています。
学部や文系・理系などの振り分けは特にしていないと言われており、基本的には応募者の能力ベースによる採用活動を行っていると考えられています。
採用人数
マッキンゼー・アンド・カンパニーの新卒採用人数は例年20〜30名程度だと言われています。
中途採用の人数は明確には決まっておらず、部門やプロジェクトごとの欠員状況や新規プロジェクトの必要人数などに応じて若干名の採用計画が組まれるものと考えられています。
一般的に、中途採用は大量に採用を行うことは多くありません。
ピンポイントで必要な能力を持つ人材を探しているケースがほとんどなので、狭き門であることには疑いありません。
マッキンゼー・アンド・カンパニー入社はどんな面接をするの?
マッキンゼー・アンド・カンパニーは入社にあたってどのような試験や面接を行うのでしょうか?
【ケース面接】論理的な思考力を測る
コンサルティングファームであるマッキンゼー・アンド・カンパニーの社員として働くからには、他者を納得させられる論理的な思考力が必要です。
この論理的な思考力を見極めるための面接として、ケース面接が行われます。
例えば「売上高が2位の、あるジーンズメーカーが2位に甘んじている理由はなにか」という問いの後に定量情報が与えられ、計算問題を解いた後に「このメーカーが1位を取るための施策としてどのようなものが考えられるか」という問いが与えられる、というものです。
もちろん、毎回同じ内容の面接になることは考えられませんが、一つの例としてこういった面接内容は参考になります。
外資系コンサルの面接で過去どのような面接が行われたかの過去問集のような書籍も販売されていますので、それらを参考に準備をするのも効果的です。
【ディスカッション】コミュニケーション能力を測る
多くの人と協力しながら仕事進めていことになるであろうマッキンゼー・アンド・カンパニーでの職務では、他者とのコミュニケーションを円滑で良好に進めていく必要があります。
面接官は現役のマッキンゼーコンサルタントです。知識の競争をしても意味がないので、面接内容についてコンサルタントとディスカッションしていくような心構えでいるのが得策です。
コミュニケーション能力を見るために、面接官は様々な話題や質問をケースイバイケースで行います。
それらの質問に対して建設的な答えやディスカッションができるように準備しておきましょう。
【自己紹介・志望動機】他人にはない特徴
特に中途採用の場合、これまでのビジネス経験を新しい職場でも活かしていくことが求められます。
そのため、マッキンゼー・アンド・カンパニーの面接では応募者が他には無いどのような特徴を持った人材なのかを見極める内容が多くなるようです。
マッキンゼー・アンド・カンパニーが求める人材
中途採用枠でマッキンゼー・アンド・カンパニーに入社しようとした場合、どのような人材であることが求められるのでしょうか?
マッキンゼー・アンド・カンパニーのウェブサイトや様々な資料を読み解いてみると、考えられる人材としては下記のような人物像になると思われます。
- 独自の発想力を持ち、自分を枠にはめない
- 具体的、概念的双方の事象について理解することができる
- 未知な物事に対しても探求心がある
- 厳しく、不確実性がある状況下でも、粘り強く思考できる強い姿勢
- 与えられたタスクを遂行するために必要な判断力を持っている
芯が通っていて自分の軸がぶれないタイプの人材が求められる傾向にあるようです。
マッキンゼー・アンド・カンパニーに転職する難易度
マッキンゼー・アンド・カンパニーへの転職難易度は、簡単ではありません。
新卒者の出身大学はほとんどが東大だとも言われており、いわゆる「地頭」の良い同僚やライバルがひしめく場であると考えたほうがいいでしょう。
国内外問わず、他の一部上場企業などから転職を狙ってくる方も多くいることが予想されますので、決して簡単に転職できる会社ではありません。
ただし、面接や採用試験の場で重視されると言われている「他者と違う特徴」を出すために、MBAやアナリスト、博士号を持っている場合は採用担当者や経営陣の目にとまる可能性は高まるかもしれません。
マッキンゼー・アンド・カンパニーに転職する理由
あなたがマッキンゼー・アンド・カンパニーに転職したいと思う理由はなんでしょうか?
マッキンゼー・アンド・カンパニーは決して勤続年数が長めの会社ではありません。平均しても5年〜10年程度の勤続年数であることがほとんどなので、定年まで勤めるという社員は恐らくほとんどいないでしょう。
経営層に近づくにつれて役職と年収は上がっていきますが、そこに到達するまでにかかる時間を考えるとマッキンゼー・アンド・カンパニーへの入社とゴールと考えるのか、それともステップアップの途中として経験を積む場と考えるのかをはっきりさせておいたほうがいいかもしれません。
コンサルティングファームは一つのプロジェクトが長期に渡ることもあり、なおかつ仕事のボリュームも大きなものになることがあります。
体力的にも厳しいプロジェクトがあるかもしれませんし、だからこその高額報酬であるとも考えられます。
経験を積んで次に活かすためにあえてその道を選ぶのか、あるいはマッキンゼー・アンド・カンパニーでのキャリアを形成して経営層に近い考え方をどんどん吸収して学んでいくのか。
どちらにしても、自分の目的意識を明確にしておくことが求められるでしょう。
マッキンゼー・アンド・カンパニーの転職まとめ
マッキンゼー・アンド・カンパニーへ中途採用で転職することを目指すのは簡単ではありませんが、意識を高く保てる良い目標です。
しかし、現実的に簡単ではない目標を実現するためにはしっかりとした準備が必要になります。
となると、やはり一人で準備するより何らかのサポートがあれば心強いですよね。
転職エージェントなどに登録してキャリア相談するのも一つの手段ですが、例えばその前に各種セミナーなどに参加してスキルアップのきっかけを得ることも有効です。
特にキャリアアップを狙う場合はこれまでの経験を上回るステージに行くことになるので、今まで得られていなかった知識や行動などを身につけていくことが必要になります。
これまで自分が持っていなかったものを身につけることを一人で実現するのは難しいもの。
もしセミナーなどでそのヒントやきっかけを得ることができれば、コンサルタントとしてのキャリアを積んできた方なら未経験者よりもステップアップするまでの時間は短縮できるでしょう。
「必要なものがないなら、必要な場所から得られるようにする」
これはマッキンゼー・アンド・カンパニーが求める論理的な思考の一種だと考えることもできます。
ぜひコンサルとしてのキャリアップセミナーなどの利用を検討してみてください。
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