大和総研は、東京都江東区に本拠を置く日系のシンクタンクです。
1989年に、大和コンピューターサービス、大和システムサービス大和証券経済研究所の3社が合併することにより、設立されました。
その後、2008年10月1日の組織再編により、現在の組織形態へと移行しました。
この記事では、大和総研への転職を検討している方向けに、企業概要や平均年収、実際の面接内容、求める人材などについて詳しく解説をします。
目次
大和総研はどんな会社?(企業情報)
社名 | 株式会社大和総研 |
本社所在地 | 東京都江東区冬木15番6号 |
代表者 | 代表取締役社長 中川 雅久 |
設立 | 平成20年10月1日 |
資本金 | 1,000百万円 |
売上 | 557億5100万円 |
従業員 | 非公開 |
事業内容 |
|
公式サイト | https://www.dir.co.jp/ |
職種と仕事内容
大和総研は、リサーチ部門、コンサルティング部門、システム部門の3つの事業を柱としています。
それぞれの内容は、以下の通りです。
リサーチ | 調査分析をもとにして、情報発信や政策提言を行う |
コンサルティング | クライアントの事業戦略の策定支援から実行支援までワンストップで行い、課題解決を目指す |
システム | 新たなシステムをシステムサービスを開発し、テクノロジーでクライアントのビジネスを推進する |
採用は、リサーチ・コンサルティングかシステムの2通りで、採用後はそれぞれの領域でプロフェッショナルとして育成をされます。
そのため、基本的には部門をまたいでの異動ということはありません。
従業員の平均年齢
大和総研は新卒者の離職率がかなり低く、平均勤続年数の長い職場です。
そのため、実際の従業員の平均年齢に関するデータはありませんでしたが、比較的高くなっていることが予想されます。
労働環境
労働環境の厳しさは、部門や部署、さらに配属されるチームによりけりです。
激務になりがちなのはシステム部門で、納期前などは多くの従業員が会社に残って残業をしています。
しかし、会社全体の月間平均残業時間は10時間強と言われていますので、リサーチ部門とコンサルタント部門は比較的定時退社できることが多いものと思われます。
また、有休休暇の取得率も85%以上と、かなり高いです。
有休休暇は、1時間単位での取得も可能で、かなり柔軟な休みの取り方ができるのも大きな特徴です。
よって、労働環境としては比較的整っており、ワークライフバランスを実現させやすい会社であると言えます。
また、客先常駐型の案件も少ないため、クライアントに時間を支配される心配もありません。
そして大和総研の大きな魅力が、かなり手厚い福利厚生です。
具体的には、以下のような制度が設けられています。
- 独身寮
- 住宅手当
- 昼食手当
- 家族手当
- 保育施設の費用補助
- 出産一時金(1人当たり62万円、3人目以降は200万円を追加)
- 保養所のメンバーズクラブ
- 育児休暇
- 介護休暇
- 財形貯蓄制度
- 従業員持株会
- 確定拠出年金
- つみたてNISA
- 奨学金返済サポート
- 定期健診
- 人間ドッグ
- 健康開発センター(医師・カウンセラー在室)利用
- ベビーシッター制度
- 所定時間外労働の免除
このほかにも、リフレッシュ休暇、フレックス休暇、勤続感謝休暇、結婚準備休暇、親の長寿祝い休暇など、様々な休暇制度もあり、多くの従業員が幅広くメリットを享受できる制度が整っています。
特に充実しているのが、育児休暇と介護休暇の制度です。
育児休暇は、最長で子供が3歳になるまで利用することができます。
出産一時金や保育施設の費用補助も含めて、育児と仕事の両立をしやすい職場環境です。
介護休暇は、最長で1095日まで取得できます。介護コンシェルジュの利用も可能です。
これらの育児・介護に関する休暇は、女性社員のみならず、男性社員も積極的に活用しているのが、大和総研の働き方の大きな特徴です。
英語は必要?
大和総研の新卒採用ページのQ&Aでは、英語力について以下のような記載があります。
Q英語の能力は必要ですか?
A全員が必要という訳ではありませんが、仕事を進める上で必要となる場面はあります。
ただし、現時点では大学で身につけた英語力があれば十分だと考えています。
入社時点においては、最低限の英語力を身に着けていれば問題ないと考えられます。
しかし、大和総研は上海やニューヨークなど海外主要都市にも拠点を設けています。
そのため、将来的には海外出張や海外勤務を任される可能性もあるでしょう。
よって、入社時点では英語力を求められていなくても、将来のキャリアを見据えて、英語力は身に着けておくのが賢明です。
また、中途採用者の場合には、応募用件として、一定レベル以上の英語力を設定していることもあります。
大和総研の平均年収
大和総研では、職種によって金額は異なりますが、概ね正社員の年収は以下の通りです。
20代 | 450~600万円 |
30代前半 | 550~900万円 |
30代後半 | 700~1100万円 |
40代前半 | 800~1200万円 |
40代後半以降 | 900~1400万円程度 |
年収が際立って高いわけでも、際立って低いわけでもなく、一般的な水準よりはやや高めというイメージです。
しかし、上述の通り充実している福利厚生が大きな生活の助けとなります。
そのため、可処分所得は同水準の給与を受け取る他社と比べて、大きなものになるでしょう。
基本的には役職が上がれば、昇給にも繋がります。
課長代理職までは年功序列的に昇格できるため、30代後半くらいまでは、同期入社ならばそれほど給与の差は生じません。
しかし、それ以降は実力での出世レースとなるため、年収にも差が付き始めます。
中途入社の場合には、前職までの経歴や保持しているスキル、資格などによってもスタートの年収が大きく異なります。
大和総研の求人情報
大和総研の求人情報について、紹介します。
公開求人はある?
大和総研では、通年で中途採用者の募集をしています。
しかし、そのうちほとんどがシステム部門関連で、コンサルタントやリサーチ部門の募集は積極的ではないという印象です。
そのため、コンサルタント職での求人があった場合には、他の求職希望者とのし烈な競争となることも少なくありません。
コンサルタント部門の中途採用が少ないのは、裏を返せば離職率の低さの現れです。
採用大学実績
大和総研の採用者の多くは、高学歴に偏っています。
建前としては学歴不問で人物重視の採用を行っていますが、筆記試験や面接のレベルが高いため、必然的に採用される人の学歴が高くなっているのが現実です。
具体的に、大和総研の従業員の出身大学としては以下のような大学があります。
- 東京大学
- 京都大学
- 一橋大学
- 早稲田大学
- 慶応義塾大学
- 神戸大学
- 九州大学
- 明治大学
- 立教大学
- 上智大学
- 東京理科大学
- 広島大学
- 大阪大学
- 関西学院大学
- 関西大学
- 同志社大学
採用人数
大和総研では、毎年50~100名程度の新卒採用を実施しています。
採用人数は少なくありませんが、人気企業の1つであるため、多くの応募が殺到し、採用レースは激戦となります。
もちろん、中途採用の場合も同じです。
大和総研入社はどんな面接をするの?
大和総研に入社するためには、複数ある面接を突破しなければなりません。
人物重視の選考を行っているため、この面接試験が採用可否の大きな決め手となります。
具体的に、面接でどのようなことが問われるのか、3つ紹介します。
会社で実現したいこと
大和総研では、従業員一人ひとりの挑戦を全力で応援しています。
そのため、会社での仕事を通じて、自分がどんなことを成し遂げたいのか、ということを問われます。
そういった一人ひとりの情熱が、チームや会社、そしてクライアントを動かすという信念であるため、しっかりと自分の思いを話しましょう。
なお、「会社に合わせる」「仲間に合わせる」というよりも、しっかりと主体的に行動できる人間の方が好まれます。
過去にチャレンジしてきたこと
大和総研では、どれだけ成長できるポテンシャルがあるかを重視しています。
それは、過去にどんなチャレンジをしてきたかによって、図られるものです。
そのため、過去にどんな目標を持って、どんな挑戦をしたのか、またその結果がどうだったのか、失敗だったのであれば、その後にどんな行動をとったのか、ということを面接では問われます。
チャレンジの大小や内容は重要ではありません。
大切なのは、どれだけ熱意を持っていたのか、そしてそれを面接官が具体的にイメージできる説明力です。
自分の過去は自分だけしか経験していないからこそ、自分の言葉で語ることができます。
大和総研への内定を勝ち取るために最重要の質問と言っても過言ではないので、入念に準備をしておきましょう。
逆質問
個別面接の最終盤に、志望者から面接官に対して、会社の様々なことについて質問をする機会が設けられています。
これが「逆質問」です。
大和総研は面接を単に志望者を選考するという目的ではなく、会社と志望者の相互理解という目的で行っています。
そのため、志望者が会社のことを知るために重要なのが逆質問です。
逆質問でNGなのは、
- 「特にありません」
- 会社の採用案内や公式HPを見れば分かる内容
などです。
「初日から即戦力として活躍するために、入社までに勉強すべきことは何か?」など、大和総研で働く将来を見据えた質問をするようにしましょう。
大和総研が求める人材
大和総研では、仕事を通じて成長ができる人材を求めています。
公式HPの社長メッセージにおいても、
と記載されています。
そのため、最も大切なのが「成長したい」という熱意です。しかし、それだけでは不十分です。
成長した先には、社会やクライアントへの貢献があるという視点も常に持って、未来を見据えて行動できる人材であることも求められます。
大和総研に転職する難易度
記事の中盤でも紹介したように、大和総研は高学歴層の志望者が多い会社です。
また、それほど頻繁に中途採用を行っているわけでもないため、転職活動時には狭き門を争うこととなります。
そのため、転職の難易度はかなり高いです。
しっかりとした準備をしておかなければ、転職を勝ち取るのは難しいでしょう。
面接準備以外にもできることは多くあります。
例えば資格の取得です。
大和総研では、入社後に証券外務員を取得することがマストとされています。
もし、余裕があるならば予め取得しておくのも1つの手です。
また、英語力や近年需要が高まっているITやテクノロジーに関する資格も取得しておいて損はないでしょう。
大和総研に転職する理由
大和総研は労働環境が整っていることもあり、非常に離職率が低い会社です。
そのため会社に入社して、キャリアを築いていくという目的の人が多く転職を志します。
しかし、同時に将来的にさらに上位の会社へ転職したり、独立したりすることを検討している人からも人気を集めています。
というのは、大和総研グループの社風として、若手に積極的に裁量権を与えているためです。
大和総研では、若いうちから責任のある仕事を一定程度任せられます。それは、自分でしっかりと考えて行動できる人材を育成するためです。
もちろん、任せきりではなく、上司からのフォローもしっかりと受けられるので、実務を通して確実に一人のビジネスマンとして成長することができます。
コンサルティングファームに限って言えば、若手には一切の裁量権が与えられなかったり、逆に完全に放任で上司や先輩からのフォローを一切受けられなかったりと、両極端な環境が多い中で、大和総研は双方の良い点を取り入れています。
ビジネスマンとして、安心して成長できる環境も整っていることが、将来的なキャリアアップを目指す人からの人気も集める大きな理由です。
大和総研の転職まとめ
この記事では、大和総研への転職を志す人向けに、企業情報や年収、求人情報、面接内容などについて詳しく紹介しました。
大和総研は日本国内でも大きな人気を誇る企業の1つです。そのため、新卒採用、中途採用ともに選考は激戦を極めます。十分な準備なくして、内定を勝ち取るのは難しいでしょう。
そこでおすすめしたいのが、セミナーの受講です。
セミナーの受講をすることで、個人ではヌケモレが生じがちな部分も含めて、大和総研への転職に向けた入念な準備を行うことができます。
大和総研への最短距離での転職を勝ち取りたい方は、是非セミナーの受講を検討してみてください。
コメント