ベイン・アンド・カンパニーはアメリカのボストンに拠点を置くコンサルティング会社です。
日本では東京にオフィスを設けているほか、世界各地57都市に展開しています。
数ある外資系コンサルファームの中でも、特に成果主義を強調すると言われており、ビジネスパーソンとしては大きな成長を見込める環境です。
この記事では、ベイン・アンド・カンパニーへ転職を目指す人向けに、当社の会社概要や求人、実際の面接の流れ等について、詳しく解説をします。
目次
ベイン・アンド・カンパニーはどんな会社?
社名 | BAIN & COMPANY |
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本社所在地 | 東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー8階 |
設立 | 1981年 |
資本金 | 非公開 |
売上 | 非公開 |
従業員 | 10500人(2019年) |
事業内容 |
|
公式サイト | https://www.bain.com/ja/ |
職種と仕事内容
ベイン・アンド・カンパニーには、
- コンサルタント職
- アドバンスド・アナリティクス&カスタマー・インサイト、
- ビジネス・コンサルティング専門職
- コンサルティング業務サポートサービス
の4つの職種があります。
また、コンサルタント職は、その成果に応じて、以下のようにポジションが設けられています。
l シニアアソシエイトコンサルタント
l コンサルタント
l ケースチームリーダー(係長クラス)
l マネージャー(課長クラス)
l プリンシパル(部長クラス)
l パートナー(役員クラス)
仕事内容は、主にコンサルティング業務、つまりクライアントの抱える課題を解決に導くための方策を考え、提案することです。
コンサルティング分野は、戦略、IT、サスティナビリティ、M&Aなど多岐に渡ります。
また、ポジションを昇進させていくに従って、チーム全体の管理やクライアント上層部との連絡・調整など、重要な職務を担っていくようになります。
従業員の平均年齢
ベイン・アンド・カンパニーの従業員の平均年齢は30歳程度と、比較的若いという特徴があります。
成果を残せなければ、働き続けることはできず、若くして退職していく人も多いのが、平均年齢を下げている大きな理由です。
例えば、中途採用でコンサルタントとして入社した場合、2年以内にマネージャーに昇格できなければ、辞めるというのが基本です。
かなり「Up Or Out」のルールが厳しく運用されています。
労働環境
ベイン・アンド・カンパニーの月間残業時間は、平均で78.4時間です。
徹底した成果主義が会社のモットーであるため、ハードワークになりがちなのが特徴です。
休日出勤を強いられるケースも多々あります。
しかし、ベイン・アンド・カンパニーの福利厚生は非常に充実しています。
- 社会保険完備
- 適格退職年金制度
- 研修制度
- 社内イベント
- 毎週金曜日のハッピーアワーなど、各種イベントが開催
- 海外支社への異動
- 海外勤務を希望する従業員には、できるだけ広く門戸を開放
- 1日2000円分のご飯代を支給
- タクシー代支給
- 終電後の帰宅の場合、一定の範囲内の金額は経費精算可
外資系コンサルファームは、福利厚生の充実度が低いところが多いのですが、ベイン・アンド・カンパニーはその逆で、かなり福利厚生が充実しています。
英語は必要?
ベイン・アンド・カンパニーでは、東京オフィスでも多くの外国人社員が在籍しているため、日常業務において、英語を使う機会が多くあります。
よって、ある程度の英語力は必要です。
海外支社への異動を希望する際には、当然ですが、非常に高い英語力が求められます。
ベイン社の新卒採用の募集要項では、英語力に自信がない人をTOEIC730点程度であると定義しています。
そういった方向けに、入社前に語学留学プログラムを用意しているほどです。
つまり、TOEICが730点程度、もしくはそれ以下の場合には、ベイン・アンド・カンパニーでの業務には大きな支障をきたす可能性があると考えられます。
ベイン・アンド・カンパニーの平均年収
ベイン・アンド・カンパニーの1年目の年収は、650万円です。
新入社員の年収としては、かなり大きな金額と言えます。
給与はポジションに応じて決まるため、昇進しない限り昇給もありません。
最初はアソシエイトコンサルタントとして採用ですが、4年目あたりにはシニアアソシエイトコンサルタントに昇進するのが通例。
ここで年収は1000万円を突破します。
そして、ケースチームリーダーで約2500万円、プリンシパルで約5000万円、パートナーで最大1億円程度の年収となります。
しかし、多くの場合、コンサルタントに昇進する前の20代のうちに退職します。
そのため全体で見ると平均は850万円程度です。
ベイン・アンド・カンパニーの求人情報
ベイン・アンド・カンパニーでは、どのような求人があるのか、また必要な学歴、採用人数について紹介します。
公開求人はある?
ベイン・アンド・カンパニーには、公開求人があります。
具体的に求人があったのは、
- lアソシエイトコンサルタント
- コンサルタント
の2つの役職です。
アソシエイトコンサルタントは、新卒者もしくは既卒者のうち、5年未満の実務経験を有する人向けのポストです。
今後、ベイン・アンド・カンパニーの重要な戦力として活躍していくことが期待されています。
一方コンサルタントは、プロジェクト推進の中核を担う存在です。業界を問わず5年以上の実務経験を有する人に門戸が開かれています。
即戦力として活躍することが期待される人材です。
中途採用は通年行われているので、常にベイン・アンド・カンパニーに就職するチャンスはあります。
なお、以下の3つの役職については、戦略コンサルティングにおいて10年以上の実務経験がある人材について、求人が公開される場合があります。
- ケースチームリーダー
- マネージャー
- プリンシパル
採用大学実績
ベイン・アンド・カンパニーには、かなり高学歴の人材が集まります。
具体的には、東京大学を始めとする難関国公立、早慶などの難関私大がほとんどです。
外資系コンサルファームは「実力さえあれば、学歴は関係ない」という声もよく聞きます。
しかし、新卒に限って言えば、かなり強力な学歴フィルターが存在すると考えた方が良いでしょう。
採用人数
新規採用の場合は、10人程度とかなり少なくなっています。
しかし、新規採用者は5年以内に退職することも多く、年間を通して中途採用活動を行っているという事情もあるため、全社員の大多数は中途採用者です。
ベイン・アンド・カンパニー入社はどんな面接をするの?
いざ、「ベイン・アンド・カンパニーに就職したい」と考えた時、当然面接試験を突破しなければなりません。
実際の面接では、具体的にどのようなことが問われるのでしょうか。
経歴面接
履歴書や職務経歴書を元にして、これまで社会人として歩んできた経歴を中心に、志願者がどのようなキャリアゴールを描いているかを質問されます。
一般的な内容であるため、きちんと自己分析を行えば、十分に対応できるでしょう。
面接官としては、「なぜこの会社で仕事がしたいのか」という部分を最も重要視しています。
よって、ボストンコンサルティングやマッキンゼーなど、同業他社との違いをしっかりと認識しつつ、それでもベイン社を選んだという理由をしっかり話せるようにしておくことが大切です。
また、過去のキャリアによっては、職歴や学術的経験に基づき、過去に経験したプロジェクトについて、説明を求められることもあります。
経歴面接を無事にクリアするために、ベイン・アンド・カンパニーの公式サイトにおいて、以下のような質問に対して答えられるよう、準備しておくことが推奨されています。
- 志望動機
- 今までで最も誇りに思う体験は何ですか?
- 可能であればやり直したいと思う体験は何ですか?どのようにやり直したいですか?
- 昨年あなたが下した難しい決断は何でしたか?
- あなたがリーダーシップを発揮したのはどのような時でしたか?
- インターンシップについて、楽しめた点、あまり楽しめなかった点?
- 自由時間の使い方?
- あなたはケースチームでどのような貢献ができますか?
- チームの向かっている方向性を変えた時、どのような役割を担っていましたか?また、どのように実行したのですか?
上記9項目については、必ず回答を準備した上で、面接に臨むようにしましょう。
ケース問題
ケース面接は、ベイン・アンド・カンパニーが実際に取り扱ったことがあるクライアント案件を題材にしてテーマが出されます。
つまり、実践力が図られるという訳です。
ケース面接において重視されるのは、以下の5点です。
- 問題解決のアプローチ
- 分析力とクリエイティブな思考性の有無
- 提言構築のためにどのようにデータを活用して課題を定量化するか
- 自身のアイデアを伝えるコミュニケーションスキル
- 提言実行のための提案内容
面接は、志願者と面接官がディスカッションする形式で進められます。
面接官のレスポンスが非常に速く、質問内容も鋭いことが多いため、しっかりとトレーニングを積んだうえで臨むことが大切です。
また、ケース面接終了後には、面接官からフィードバックを受けることができ、実際の会社の取り組みを知ることができます。
次に面接に臨む機会があった場合には、そのフィードバックも踏まえた回答をすることが大切です。
筆記ケース面接
ケース面接では、面接官から口頭でテーマが与えられます。
対して、筆記ケース面接では、資料で課題を示されます。およそ20~30枚程度の分量です。そして55分間の思考時間が与えられ、
- クライアントの現状把握
- 考え得るアクション
- それぞれのアクションについてのトレードオフ
について考え、最終的にはベストな解決策を提示します。
その後、面接官とのディスカッションが行われます。
思考時間は55分間と、限られた時間しかありません。
時間を有効に活用するために、段取りを組んだり、優先度をつけたりしなければならず、かなり実践力が求められます。
ベイン・アンド・カンパニーが求める人材
ベイン・アンド・カンパニーは、「True North(真北)の追求」を信条としています。
「True North」とは
- パッションとコミットメント
- オープンで誠実
- 実践的
- One Team
の4項目です。 それぞれの項目は、公式サイトにおいて以下のように説明されています。
「結果」を求める熱意、それはクライアントの成功のために全力でクライアントに寄り添うことです。 ベインは最高のクオリティ、プロフェッショナリズム、そして倫理規範の順守をもって揺るぎないコミットメントを確約します。
誠実に、現状をありのままに伝えることを大切にしています。現在信じていることに対して、1%でも誤っている可能性があれば、それを正直に伝えます。
実践的で「自ら動く」アプローチをもって、業務遂行を重視し、判断をアクションに転換します。
「ワン・チーム(1つのチーム)」の考え方で信頼しあい、敬意を表してお互いをサポートする。常にこの考え方を大切にしています。この行動規範のもと業務を遂行することで、クライアントの成功を実現します。
そして何よりも重宝しているのが結果を出せる人材です。
徹底的な成果主義にこだわるベイン・アンド・カンパニーは、とにかく結果を出せる人材を求めています。
そのため、採用面接においても具体的に結果を出せるような提案ができるか、ということが厳しく問われるのです。
ベイン・アンド・カンパニーに転職する難易度
ベイン・アンド・カンパニーは、中途採用を通年行っているため、多くの人に転職するチャンスがあります。
しかし、その難易度はかなり高いと言えるでしょう。
採用までには何度も面接が行われ、4次面接まで来ても、不採用となることも多々あるようです。
志望するにあたって、絶対に必要な資格や経験などはありません。
しかし、この記事でも述べたように、ある程度の英語力は求められます。
TOEIC730点レベルでは「英語力が低い」という認識なので、最低でもTOEIC800点くらいの実力は必要なのかもしれません。
また、経歴は応募できるポジションに影響します。
正社員としての実務経験が5年未満ならばアソシエイトコンサルタント、5年以上ならばコンサルタントのポジションへの志望が可能です。
ベイン・アンド・カンパニーに転職する理由
ベイン・アンド・カンパニーに転職する理由として、最も大きいのは「ビジネスパーソンとして成長したい」ということでしょう。
徹底的な成果主義を標榜している環境で働くことになるので、結果に直結しない無駄な部分は排除していく姿勢が身につくはずです。
将来的に違うキャリアを歩むことになったとしても、ベイン社で培った能力は必ず生きることになるでしょう。
一方、長いキャリアを築いていきたいと考えている人には不向きです。
「Up Or Out」のルールが徹底されているので、昇進できなければ、会社に残れないこともざらです。
よって、「自分の次のキャリアに繋げるために、この会社で成長していきたい」ということが、最も大きな転職希望理由と言えるでしょう。
ベイン・アンド・カンパニーの転職まとめ
ベイン・アンド・カンパニーに転職するためには、厳しい面接を突破しなければなりません。
自分一人だけで努力をして、内定を勝ち取るのは難しいでしょう。
しかし、しっかりとトレーニングを積んだうえで面接に臨めば、内定の可能性は高まります。
そのための1つの選択肢が、セミナーの受講です。
セミナーを受講することで、ベイン・アンド・カンパニーの内定を勝ち取るための大切なポイントを踏まえた準備をすることができます。それが一番の近道です。
本気でベイン・アンド・カンパニーへの転職を志している方には、セミナーの受講をおすすめします。
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